子供の視力低下の原因と対策についてまとめました。
目次
はじめに
子供は自分で視力が下がっている、
目が悪くなっていることに気が付かない場合がほとんどです。
大人であれば、「最近目がぼやけるな」
といった感覚がありますが、
子供はそれがありません。
「大丈夫、見えてる?」と聞くと、「見えてる」と答えるのが普通です。
つまり、子供は視力低下の自覚症状がありません。
子供が「見えにくい」などと訴えると、近視ではなく何かしらの病気かもしれません。
通常は、学校の視力検査で視力が数字で明確になるケースがほとんどです。
「学校の視力検査でC判定をもらってきた」
「遠くを見るときにいつも目を細めている」などのサインで、
親が子供の視力低下に気がつく場合が多いです。
本記事では、子供の視力低下と原因と対策の解説します。
子供の近視の原因と近視になる仕組みは?
近視の原因は、「遺伝説(遺伝的要因)」と「環境説(環境的要因)」という2つの有力な説があります。
しかし、実のところ現代の医学でも近視の原因は、はっきりとはわかっていません。
また、「近視になるメカニズム」もおそらくこうだろうというのは、推測されていますが、明確なメカニズムは不明です。
遺伝的要因の根拠
近視は親からの遺伝など生まれつきの要素が大きいとする説です。
近視は早い子であれば、10歳以前などの比較的低年齢から症状が表れます。
早く近視がでるこの特徴としては、生まれつき眼球の幅が横に長く、焦点が大きく前にずれているために起こるもので「軸性近視」とも呼ばれます。
一方、10歳(小学生)ごろから始まり、徐々に進行するタイプの近視は、眼球の成長にともなって起こると考えられています。
眼球が成長すると、水晶体と網膜のあいだの距離が長くなります。
そのため、光の焦点の位置が徐々に前方に移動します。
子供の目は通常、大人より「遠視」の度合いが強く、網膜よりも後ろに焦点を結んでいる場合が多いため、焦点が前にずれてくることで網膜の上にピントが合う「正視」の状態となります。
しかし、生まれつき遠視が弱いケースもあり、その場合は眼球の成長にしたがって焦点が前にずれ「近視」の目となります。
このような例から生まれついての目の形が原因になっているのではと根拠から近視は遺伝という話があります。
しかし、ご存知のように、昔は今より目が悪い人は遥かにすくなかったわけで、遺伝では説明がつかないことが多いのです。
しかも、そもそも、近視の遺伝子が発見されたのは実のところ、ごく最近であり、(「近視は遺伝」というのは遺伝子の発見以前から言われていましたが)しかも遺伝子がどのように働いているかはまだわかっておらず、「近視は遺伝」とは言い切れないのです。
環境的要因の根拠
一方、環境説(環境的要因)は、長時間の目の酷使、栄養バランスといった外部の要因によって近視が進むとする説です。
遺伝説だけでは説明しきれない近視の原因が説明できます。
簡単に言うと目の酷使が原因ですから、目を休めると視力は回復します。
しかし、目を休めるといっても数字として視力低下がでているなら、視力回復のトレーニングをして、目を休める訓練、目のストレッチが必要です。
そのままにしておいて良いわけではありません。
実際のところ子供の場合は多くが視力回復法で回復するので、子供の視力低下は環境的要因が多いのではないかと言われています。
正視・遠視・近視・乱視について
まず第一に人間の目には、正視・遠視・近視・乱視という4つの屈折状態があります。
それぞれが、どんな状態かを知りましょう。
正視
正視とはピントが常に網膜へ正しく合っている状態をいいます。
視力が正常な人はこの「正視」です。
遠視
遠視とは網膜よりも、後ろにピントが合ってしまっている状態です。
人間の目には多少ピントを調節する機能があるので、
軽い遠視の人や子供はピントを網膜に調整する事ができます。
ですから、遠視は自覚症状もない人も多いです。
また、子供はやや遠視気味でも正常です。
しかし、遠視の程度が強い人はその調節機能が働いてもまだ網膜にピンと合わせる事ができないません。
よって、近くがぼやけた視界になるのです。
そういった場合はメガネやコンタクトレンズを使いピントを調整することが求められます。
近視
近視とは網膜より手前にピントが合ってしまっている状態です。
人の目にはピントを後ろに調節する機能はありません。
ですから、近視の場合は遠視の人と違い自然にピントを調節する事ができません。
常に遠くが正しく見えない状態になります。
ですから、メガネやコンタクトレンズできちんとピントを合わせる必要があります。
また、完全に近視が定着すると回復は困難です。
乱視
乱視とは目の表面(角膜)や目の中(水晶体)などに歪みが生じている状態です。
乱視になると物が2重に見えたりぼやけて見えます。
学校近視
子供の視力低下が見つかるのは、多くの場合、小学校入学からの学齢期です。
ですから、6~15歳の学校(小中学生)に通う年齢の子供達が近視の状態になってしまう現象を「学校近視」と呼ばれることがあります。
『去年までは視力はAだったのに、1年でCになってしまった。』なんていうことも。
学校近視は目の疲れのほか、身体の成長とともに眼球が大きくなる事によっておこるといわれています。
小学校から増え始めて中・高校生と多くなってきます。
メガネをかける人もおおいですが、トレーニングで回復することが可能です。
仮性近視
今の時代スマートフォン・パソコン・ゲーム・勉強が原因で、近くを凝視する機会が増えています。
近くを凝視しない日は大人も子供もないくらいです。
近くを長く凝視していると目の緊張状態になります。
長時間、緊張状態が続くと筋肉が凝り固まってしまいます。
そして、視点を変えても緊張が緩まずに、視界はぼやけます。
この状態を仮性近視といいます。
近視ではないのに視力が良くなかったり、近視の程度が軽いのに視力が悪いなどの症状が見られます。
しかし、症状自体は近視と違いはないので、ドクターでも判断が難しいです。
学校近視も仮性近視の一種です。
この場合、視力回復のトレーニングや点眼治療によって視力の改善や進行の抑制を行います。
ほうっておくと改善せず、本当の近視になります。
しかし、繰り返しですが、近視になるメカニズムや原因は正確には現代の医学ではわかっていません。
ですから、「仮性近視」を認めないドクターもいます。
一般的な眼科による処方
眼科では、目薬を使って調節力を取り除き、本来の屈折度数(正視・遠視・近視・乱視)を検査してくれます。
子どもの場合は特に調節力が強いため、検査を行うと本来の屈折値より近視が強く出てしまいます。
その為この検査がとても重要です。
また、病気ではないことの検査も重要です。
検査をする事によって視力回復が可能な“仮性近視”なのか、治療が困難な“近視”なのかが分かります。
例えば0.8の視力でも仮性近視の場合もあれば近視の場合もあります。
どちらなのかを確かめる為に目薬を使って検査をします。
仮性近視の場合は点眼治療を行います。
しかし、ドクターによっては 上記の様に「仮性近視」の状態を認めないので、「治らない」と諦め、すぐにメガネをかけることをすすめるドクターもいます。
視力回復法による回復
子供の場合、視力回復法で回復する場合も多いです。
1日10数分の視力回復トレーニングを行うことで視力は回復します。
詳しくはこちらの記事
近視を進行させないためには
近視を進行させないためには日常生活の見直しも大切です。
・姿勢に気をつけているか。
・1時間机に向かったら5分~10分、目を休ませる。
・暗い所で読書やゲームをさせない。
・スマホや携帯ゲームなど画面の小さいゲームをやりすぎず、時間を決めましょう。
以上のようなことに注意して生活をしていきましょう。
子供の近視の原因は
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まずは、眼科に
視力低下がわかったら、まずは眼科に行って、病的なものでないか確認しましょう。
それから、視力回復法に取り組むのが良いでしょう。