生命保険は複雑にみえて、実は基本の商品は3つしかありません。
それが定期保険、終身保険、養老保険です。
いろんな商品はこれら3つ、特に、定期保険、終身保険のバリエーションがほとんどです。
今、市場で販売されている商品は、定期保険、終身保険の2つしかないとってもいいくらいです。
養老保険は学資保険を除けばほとんど販売されていません。
定期保険、養老保険どちらが優れているというわけではありません。
もちろん、価格50万の軽自動車と価格2億のフェラーリどちらが性能的に優れているかというように、
購入者の予算や、使い方を全く無視すれば、終身保険が一番無駄がない保険といえますが、
実際にはそんなことは不可能で、自分にとって合う商品、合う設計をすることが一番です。
定期保険
参考商品、ソニー生命 定期保険
http://www.sonylife.co.jp/examine/lineup/list/term_assurance/
被保険者(保険に入る人):35歳 男性
保険金額(死んだら貰えるお金):5,000万円
保険期間(保障される期間):20年
保険料払込期間(お金を払う期間):20年
個別扱月払保険料:非喫煙者割引特則(たばこを吸う人)を付加しない場合 12,400円 非喫煙者割引特則(たばこを吸わない人)を付加した場合 9,850円
定期保険の解説
この商品は35歳から55歳までお金を払います。
35歳から55歳の間に、万一の場合は、5000万円もらえます。
56歳で死んでもお金は一円ももらえません。
毎月の掛け金はたばこを吸う人は12,400円、たばこを吸わない人は、9850円。
つまり、タバコを吸う人は12400×12×20=2,976,000円支払います。
タバコを吸わない人は2,364,000円払います。
それで、満期になったら、一円も返ってこないという期間限定の掛け捨てのホケです。
養老保険
http://www.sonylife.co.jp/examine/lineup/list/endowment/
被保険者:35歳 男性 保険金額:1,000万円
保険期間:20年
保険料払込期間:20年
個別扱月払保険料:39,840円
養老保険の解説
この商品は35歳から55歳までお金を払います。
35歳から55歳の間に、万一の場合は、1000万円もらえます。
56歳で死んでもお金は一円ももらえません。
ここまで、定期保険と同じです。
違いは、55歳の満期に日になると死んだ場合と同じ、1000万円もらえます。
月々に払うのは39840円です。
総支払額は9,561,600円です。
つまり、9,561,600円しはらって、満期の日になると1000万円貰えるのが養老保険です。
つまり、期間限定の保障という意味では定期保険とおなじ。
これでは56歳以降保障がなくなると困るという人がいます。
実際、ほとんど人は、65歳以上生きています。
で、そんなひとのためにあるのが終身保険。
終身保険
http://www.sonylife.co.jp/examine/lineup/list/whole/
被保険者 35歳 男性
保険金額 1,000万円
保険期間 終身
保険料払込期間 60歳まで
個別扱月払保険料 24,270円
終身保険の解説
この商品は35歳から55歳までお金を払います。
35歳から55歳の間に、万一の場合は、1000万円もらえます。
ここまで、定期保険、養老保険保険と同じ。
違うのは、56歳以降は、一円も払わず、1000万の保障が続きます。
保険は万一のためとはいいますが、実際には人間はいつかは必ず死にますから、いつかは必ず1000万貰えるといえます。
基本的に生命保険は他人のためにはいります。
よくあるのはご主人が入り、受け取りは奥さんや、お子さん。
つまり、ご主人が終身保険にはいると奥さんか子供はいつかは必ずもらえます。
保険は妻に送る最後のラブレターなどと言われますが、まさにそのとおり。
月に24270円支払いますから、合計では24270×12×25=7,281,000円払うことになります。
言い換えると7,281,000円はらうと1000万貰えるわけです。
そして解約してもお金が戻ってきます。
途中で解約すると一部減りますが、あとになるほど、お金は増えます。
60歳時に解約すると709万円、65歳時に解約すると755万円です。
商品よっては返戻率がもっといい商品もあります。
つまり、終身保険に入ると解約しないかぎり、資産が減りません。
ですから、予算や、状況、使い方を無視すれば商品としては一番無駄がない保険です。
だから、お金持ちなら普通、終身保険をメインに入ります。
定期保険は、何十年もかけるのではなく、子供が大学をでるまでで、期間限定で掛け捨てでいいので安くしたい場合、などにかけます。
生命保険のポイント
生命保険と自動車保険や火災保険などの損害保険とのもっとも大きな違いは、いつかは必ずおこることに保険をかけることです。
医療保険やがん保険は少し違いますが、死亡保障と、老後の保障はいつかは必ず起こることを前提に保険を設定することで、保険のギャンブル性をなくし、
合理的な保険設計ができます。
著者:エム